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MIT教授とブラウン大学殺人事件を受け、米国はグリーンカード抽選を停止

公開日
2025-12-20
メディア
Japan Times
記事要約
トランプ米政権は、ブラウン大学での銃撃事件の容疑者が多様性ビザ(DVロッタリー)制度を通じて永住権を取得していたことを受け、同制度の申請手続きを停止する方針を示した。国土安全保障長官は、この制度が米国の安全を脅かすとして、さらなる被害を防ぐために処理を一時停止すると表明した。

ただし、DVビザ利用者の多くは国外から申請するため、今回の措置の即時的な影響は不透明である。政権側は国家安全保障上の必要性を理由に挙げているが、具体的な対策内容は明らかにされていない。

トランプ大統領は就任当初から合法・不法を問わず移民抑制を掲げており、昨年11月の別の事件後にも、アフガン人の移民申請停止や渡航制限の拡大など、厳格な措置を次々に導入してきた。これに対し、移民擁護団体は、事件を口実に合法移民全体を縮小する狙いがあると批判している。

DVビザ制度は1990年に創設され、移民が少ない国の出身者に毎年最大5万5000件の永住ビザを抽選で付与する仕組みで、トランプ氏は以前から廃止を主張してきた。今回の事件の容疑者はポルトガル国籍で、過去10年間に同制度で入国したポルトガル人は118人に過ぎず、制度全体との関連性を疑問視する声もある。

なお、2027会計年度分のDVビザ登録は、今回の事件以前から制度変更を理由に延期されており、今後の制度運用は一層不透明となっている。
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