入管・在留関連ニュース

ウィシュマさん診察の医師 点滴求めた報告「記憶ない」 名古屋地裁

公開日
2025-12-11
メディア
朝日新聞
記事要約
名古屋入管で2021年に死亡したスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんを巡る国家賠償訴訟の第21回口頭弁論が名古屋地裁で開かれ、当時診察を担当した非常勤医師が証人尋問を受けた。医師は、ウィシュマさんが診療時間外に訴えていた「座れない・立てない」などの症状や、外部病院受診や点滴を希望していたことが職員から共有されていたかについて問われたが、「記憶にない」と繰り返した。

原告側は、ウィシュマさんの体調が2021年1月以降悪化するなか、入管が適切な医療措置を行わず死亡に至ったと主張しており、入管職員から医師への情報伝達の有無が争点となっている。医師は1~2月に4回対面診察し、看護師の記録などは事前に確認していたという。

尋問では、ビタミンB1欠乏が疑われたにもかかわらず点滴をしなかった理由について医師は「入管には点滴の態勢がなく、権限もなかった」と説明。外部医療機関への依頼については「自分が判断しなくても依頼が行われることはある」と述べた。

閉廷後、原告側弁護士は今後、入管職員らの証人尋問も求めていく方針を示した。
タグ
被収容者等の人権

「被収容者等の人権」を含むニュース記事一覧

公開日
記事のタイトル
タグ