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診察の医師「死亡の兆候見られず」 ウィシュマさん訴訟、名古屋地裁

公開日
2025-12-04
メディア
朝日新聞
記事要約
2021年に名古屋入管で死亡したスリランカ人ウィシュマ・サンダマリさんの国賠訴訟の第20回期日が名古屋地裁で開かれ、当時ウィシュマさんを4回対面診察した非常勤医師が証人として出廷した。医師は「死亡の兆候は見られず、亡くなったと聞いて驚いた」と述べた。

原告側は、1月頃から体調が悪化していたにもかかわらず、入管が適切な医療対応を取らなかったため死亡したと主張している。今回が初の証人尋問で、当時ウィシュマさんに直接関わった入管関係者で証言が認められたのはこの医師のみ。

争点となっているのは尿検査結果の扱いで、1月と2月の検査でケトン体が検出され、2月は悪化していたにもかかわらず、点滴や入院措置は取られなかった。医師は点滴を行わなかった理由について「入管に設備がなく、自分に点滴を判断する権限もなかった。必要なら外部医師の判断が必要だった」と説明。一方で、悪化したケトン体の結果が「重篤化の可能性がある」と認識していたかと問われ、「はい」と答えた。

この医師の証人尋問は12月11日にも続く予定。
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