世界の移民・難民
関連ニュース

レイナー氏は、移民と貧困が英国民の政治家への信頼を失わせていると語る

公開日: 2025-07-22
メディア: The Guardian
記事要約: イギリスのアンジェラ・レイナー副首相は、移民問題や貧困が政府や政治への不満を招き、社会不安や暴動の一因になっていると警告した。彼女は内閣会議で、経済的不安、地域社会への圧力、急速な技術変化、人々が孤立しオンラインに多くの時間を費やしていること、そして制度への信頼低下が社会に深刻な影響を及ぼしていると指摘した。

特に、昨年の暴動が発生した地域の多くが国内で最も貧しい地域であることを挙げ、政府が国民の懸念に対応し、誰もが成功できる機会を提供する必要があると述べた。

労働党のスターマー党首の報道官も、高い移民数、特に違法移民が社会の結束に影響を与えていると認めた。加えて、成人が1日平均4時間以上をオンラインで過ごしていることが、人間関係にも変化をもたらしていると述べた。

レイナーが主導する「地域再生計画」は、今後10年間で75地域に15億ポンドを投資し、長期的な社会的結束を目指すプロジェクトである。

一方で政府は、昨年のような暴動の再発を警戒している。特に、難民を収容しているホテル周辺では抗議活動が続き、極右活動家「トミー・ロビンソン」が今週末の大規模デモを呼びかけている。

政府は、これらの対策がナイジェル・ファラージらによる政治的利用を避ける上でも重要だとしており、暴動後に設置された超党派の「コミュニティと結束に関する独立委員会」も6月に初会合を行った。

政府関係者は「人々は長年、政府に見放されてきたと感じている。彼らが実感できる変化を届けることが必要だ」と述べた。
タグ: 英国