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昨年夏の英国暴動で逮捕された5人のうち2人は家庭内暴力の疑いで逮捕されていた。

公開日
2025-07-26
メディア
The Guardian
記事要約
2024年夏にイングランドや北アイルランド各地で発生した反移民暴動に関連して逮捕された人々のうち、約41%が過去に家庭内暴力(DV)関連の犯罪で警察に通報されていたことが、情報公開請求によって明らかになった。特定の地域ではこの割合が68%に達し、暴行やストーキング、強要、保護命令違反などの前科があった。

暴動のきっかけは、南ポートで開催されたダンス教室で3人の少女が殺害された事件で、犯人は52年の実刑を受けた。この事件を契機に全国で反移民感情が高まり、モスクや移民ホテルへの攻撃を伴う暴動が29件以上発生した。

暴動の参加者の多くは社会的に困難な背景を抱えており、彼らが暮らす地域では国内平均を上回るDVの発生率が見られる。例えばブリストルでは逮捕者60人中の3分の2以上、ロザラムでは75人中35人がDV関連の通報歴を持っていた。

女性支援団体「ウィメンズ・エイド」の政策担当者は、これらの暴力行為は孤立したものではなく、支配・強制・女性蔑視というDVと共通の動機に基づいていると指摘している。

一方で、政府は女性や少女に対する暴力を「国家的緊急事態」と認識しており、今後10年でその件数を半減させるための戦略を策定するとしている。警察もSNSの監視体制強化や対応力の向上が求められている。
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