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英国市民権試験で実際に尋ねるべき質問

公開日
2025-12-09
メディア
The Guardian
記事要約
筆者は、英国の市民権試験が非現実的で、多くの英国人ですら答えられない知識を難民に求めていることに強い疑問を示している。難民支援の現場では、高い技能や学歴を持つ人々が「意味のない暗記問題」で不合格となり、深刻なストレスを抱える様子が見られるという。インターネットで即座に調べられる事柄を覚えさせるより、生活に直結する実用的な知識を問うべきではないか、と主張する。

例えば、電動スクーターや電動自転車の法規、運転に必要な書類、生活賃金、図書館カードの取得方法、横断歩道の安全確認、フードバンクの意味、現在の政権政党などが、実際の生活に役立つ質問として挙げられる。

支援する難民たちは、ハロウィンや赤いポピーの意味、クリスマスの起源など、身の回りの文化への関心が強い。また、戦争から逃れてきた背景から、花火の音でPTSDが再発することを避けるため、ガイ・フォークス・ナイトやディワリなどの行事を事前に説明している。

さらに、英国でタブーとされる質問(年齢・収入)や、友好的なジェスチャーと失礼なジェスチャーの違い、天気に関する会話の重要性など、生活習慣を理解することがはるかに実用的である。筆者は、ハドリアヌスの長城の知識より、こうした日常に必要な理解の方が市民権取得者にとって有益だと強調している。
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