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社説:外国人と治安 事実踏まえ冷静な共生策を

公開日
2026-03-20
メディア
京都新聞
記事要約
外国人増加による治安悪化への不安が広がる中、感情的な議論ではなく、客観的な事実に基づいた冷静な検討が必要とされている。警察庁の統計によれば、2021〜25年に摘発された外国人は約5万6千人で、2000年代前半のピーク時から4割減少しており、多くの都道府県で減少傾向が見られる。在留外国人が増加する一方で、犯罪関与の割合は低下しており、治安悪化への顕著な影響は確認されていない。

しかし、窃盗や特殊詐欺の増加、訪日客の急増による混雑やマナー問題、SNSや報道による情報の拡散などが重なり、体感治安の悪化を感じる人が多いのも事実である。こうした中で、外国人増加と治安悪化を結びつける言説には根拠が乏しいと指摘されている。

一方、政府は「秩序ある共生」を掲げつつ、国籍取得要件の厳格化や社会保障の不正利用対策、在留手続きの手数料引き上げなど規制強化を進めているが、同時に労働力確保のため外国人受け入れを拡大するという矛盾した姿勢も見られる。また、言語教育や生活支援などの共生政策は自治体任せとなっており、これが問題の本質と指摘されている。

今後は、法制度だけでなく、日本の文化やルールを丁寧に伝える仕組みの整備が重要である。徳島県の防犯講習のように、適切な教育により外国人の違法行為を減少させた事例もあり、共生に向けた実践的な取り組みの積み重ねが求められる。
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