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我々の指導者は移民法を制定する前に移民について理解する必要がある

公開日
2025-06-06
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Immigration Impact
記事要約
2025年6月4日、米司法省(DOJ)は、2001年からテキサス州で施行されてきた「テキサス・ドリーム法(Texas Dream Act)」の無効化を求めて訴訟を起こしました。この法律は、一定の条件を満たした無認可移民の学生に州内授業料を適用するものです。驚くべきことに、テキサス州の司法長官はこの訴訟に加わり、連邦政府と共にこの法律の終結を進めました。

その日のうちに、連邦裁判所は法律の永久差止命令を出し、知事はこの終了を「勝利」と表現しましたが、実際にはテキサス州は長年続いた州独自の政策を放棄し、学生たちやその努力を切り捨てる結果となりました。

この法は「不法移民への優遇措置」ではなく、高校卒業と合法化の意思表明を条件に、教育機会を与えるものでした。恩恵を受ける学生は、州の未来に貢献する存在であり、排除されるべきではありません。

制度の無理解が生む政策ミス

テキサスの一部議員たちは移民制度の基本すら理解せず、「正しい方法で来ればよい」といった誤解に基づく発言を繰り返しています。その結果、2025年の法案(SB17)では、外国政府による土地購入を制限する目的ながら、外国人学生や研究者など合法的なビザ保有者にまで影響を与える恐れのある曖昧な内容が含まれていました。

ある議員はビザ保有者と永住権保持者を混同し、訂正しようとした他議員(移民の専門家)の指摘にも耳を貸しませんでした。こうした無知に基づく立法は、テキサス州が依存する人材にも深刻な被害をもたらします。

指導から後退へ

テキサス・ドリーム法は当初、州議会や経済界、教育関係者からの支持を受けて維持されましたが、今回は政治家の自己都合で撤廃され、州の独立性までもが連邦に明け渡されました。

ジョージ・W・ブッシュ元大統領の「米国は法を尊重しつつ、移民を歓迎できる国であるべきだ」という姿勢を思い出すべきです。事実に基づかず、恐怖をあおる政治では、合理的な移民政策は実現できません。
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