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レオ1世教皇、移民問題で米国司教らを支持

公開日
2025-11-19
メディア
The Catholic Herald
記事要約
ローマ教皇レオ14世は、米国カトリック司教協議会(USCCB)が発表した移民に関する「特別声明」を支持し、すべての善意ある人々にその内容を真剣に受け止めるよう呼びかけた。教皇は、国家が国境管理の主権を持つことは認めつつも、長年地域社会で暮らす移民を極めて不当な扱いをすることは許されないと強調した。

教皇は、違法滞在であっても司法制度によって適切に対処すべきであり、暴力を伴うような強制措置は問題だと指摘。米国の移民制度には多くの欠陥があり、その運用が人間の尊厳を損なっていると懸念を示した。

USCCBの声明は12年ぶりの特別メッセージで、移民の恐怖や不安の増大、恣意的な在留資格剥奪、劣悪な拘留施設環境などを批判し、移民制度改革を強く求めた。司教たちは「人間の尊厳と国家安全保障は両立する」と訴えている。

教皇は米国市民全体にこの声明への関心を促し、司教団が提示した見解は非常に明確だと称賛した。米国のカトリック教会は20世紀初頭から移民問題に取り組んでおり、2000年の『Welcoming the Stranger Among Us』、2003年のメキシコ司教団との共同文書『Strangers No Longer』などで包括的な移民対応の枠組みを示してきた。

一方、トランプ政権とバチカンの関係はこれまで緊張が続いており、今回の教皇の発言はこれまでで最も明確な政策批判の一つとなる。ただしレオ14世は一般に左右対立の中で中庸を保つ傾向があり、今回も慎重な姿勢を崩していない。
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