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アルバータ州、7回の移民抽選を実施、1,376人の招待状を発行

公開日
2025-09-12
メディア
Immigration.ca
記事要約
2025年9月2日から10日にかけて、カナダ・アルバータ州の州独自の移民プログラム「アルバータ・アドバンテージ移民プログラム(AAIP)」は、合計7回のターゲット型選考(ドロー)を実施し、合計1,376名に招待状を発行しました。これらの選考は、「アルバータ・エクスプレス・エントリーストリーム(Express Entry Stream)」をはじめとする複数の経路で行われ、航空、医療、建設、農業などの重点産業に特化した選考が中心となっています。

特筆すべきは、9月10日に航空分野の人材に対する初のドローが行われたことです。この分野では、CRSスコア(包括ランキング・システム)がわずか50という低水準で、30名が招待され、ニッチながらも重要性の高い航空業界での人材需要の高さが浮き彫りになりました。

医療分野に関しても、引き続き強い優先度が与えられており、9月2日から9日にかけて、3回に分けて計263名が招待されています。CRSスコアも44〜64と非常に低く、特に地方や人手不足地域への医療人材確保に向けた強い意欲がうかがえます。

建設および農業分野でも人材募集が行われ、建設分野では9月8日にスコア61で121名、農業分野では9月5日にスコア48で71名が招待されました。これらの分野は、アルバータ州のインフラ整備や食料生産という経済の基盤を支える職種であり、引き続き労働力の確保が急務となっています。

また、最も大規模なドローは9月4日に行われた「アルバータ・オポチュニティ・ストリーム(AOS)」によるもので、既にアルバータ州で有効な労働許可を持って働いている外国人を対象に、891名がスコア56で招待されました。これは、さまざまな職種に門戸を開いた、より包摂的なアプローチといえます。

このような9月の一連の選考結果から、アルバータ州が経済的ニーズに即したターゲット型の移民戦略を採っていることが明確です。特に航空、農業、医療分野での極めて低いCRSスコアからは、人手不足への迅速な対応が強く意識されていることがわかります。

アルバータ州においては、連邦のエクスプレス・エントリー制度と連携したストリームのほか、州独自の経路(ベースAAIPストリーム)も用意されており、特定分野に特化したパスウェイも設けられています。移民希望者は、自身の職歴や資格がこれらの優先分野に合致するかを確認し、エクスプレス・エントリーのプロフィールを最新に保つことで、選考される可能性を高めることができます。

今後もアルバータ州は、労働市場のニーズに応じた移民政策の最適化を進めていくと見られ、申請希望者は州の動向や優先産業の変化に注目し、戦略的に準備を進めることが求められます。
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