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カナダの留学生受け入れは「持続可能」である必要があると移民大臣が語る

公開日
2025-06-19
メディア
University Affairs
記事要約
カナダ政府は、今夏に行う移民レベル3か年計画の協議の中で、国際学生に関する政策も検討する方針です。レナ・ディアブ移民・難民・市民権相は、現在の移民制度が一部で持続可能性を欠いていると指摘し、大学関係者や学生も協議に参加することを明らかにしました。政府は、国民の信頼回復と制度の再調整を目的に、2027年までに国際学生と一時労働者の数を人口の5%未満に抑えるとしています。

過去2年間でカナダの人口は急増し、2025年6月時点で約4,170万人に達しました。とくに国際学生数は2018年から倍増し、2023年には100万人を超えています。この急増による住宅不足や制度の混乱を背景に、カナダ政府は2024年に一部見直しを実施。2025年の留学許可数を437,000に抑制しました。また、生活費証明額も従来の10,000ドルから20,635ドルに引き上げられました。

ディアブ大臣は、過去にはノバスコシア州で国際学生の受け入れを積極的に推進していたが、最近では学生が搾取されるケースも増えており、ビザ詐欺や不適切な教育機関による被害への対応が必要だと述べました。これを受けて、2023年12月からは学校側が入学許可書の確認と在籍報告の義務を負う制度が導入され、不正な申請1,813件が摘発されました。

また、政府は2024年に「スチューデント・ダイレクト・ストリーム(SDS)」制度を廃止し、学費の高騰や学生数の減少によって大学の財政にも影響が出ています。大学への財政支援については州政府の管轄だとしつつ、連邦の研究資金の見直しを含めて対応を検討するとしています。

ディアブ大臣は、国際学生の貢献を評価し、「カナダは歓迎する国であり、学生にも良い経験をしてほしい」と述べています。
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