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反移民感情が高まる中、英国は難民政策を大幅に見直し強化

公開日
2025-11-18
メディア
Reuters
記事要約
英国政府は、難民認定を「一時的」なものとし、違法入国者の送還を加速する大規模改革を発表した。これは、反移民色の強い Reform UK の支持拡大を抑え、現行制度の悪用を防ぐ狙いがある。シャバナ・マフムード内相は、欧州人権条約(ECHR)の国内裁判所での解釈を見直し、政府が「誰を英国に残すか」をより強く制御できるようにすると説明した。

キア・スターマー首相は、現在の英国の庇護制度は他の欧州諸国より寛容で、多くの難民流入の「誘因」になっていると指摘。労働党政権は「現代で最も大規模な庇護制度改革」と位置づけ、難民が永住申請できるまでの待機期間を5年から20年に4倍へ延長する方針を示した。また、アンゴラ、ナミビア、コンゴ民主共和国が不法入国者や犯罪者の受け戻しを拒否する場合、ビザ発給停止を検討するとも警告した。

移民問題は近月最重要争点となっており、特にフランスから小舟で到着する不法入国者が注目を集め、Reform UKの支持上昇を後押ししている。一方、同党幹部は「既存法でも対応できるのに政府がやらないだけで、今回の改革は労働党内の反対で実現しないだろう」と批判。労働党議員で弁護士のトニー・ボーン氏も、政府の強硬な言葉遣いが社会の分断や人種差別を助長すると懸念を示した。
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