世界の移民・難民
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(AP News)カトリック教徒は、レオ教皇のヨーロッパの移民問題の中心地への訪問が政治的緊張の緩和につながることを期待している。

公開日
2026-06-05
メディア
AP News
記事要約
ローマ教皇レオ14世は、2026年6月にスペイン領カナリア諸島、7月にはイタリアのランペドゥーサ島を訪問し、欧州移民問題に直接向き合う姿勢を示している。両地域はアフリカから欧州を目指す移民・難民の主要な到着地点であり、多くの命が失われる危険な移民ルートの最前線でもある。教皇の訪問は、移民問題を政治的対立ではなく人間の尊厳と連帯の問題として再び社会に問いかけるものと期待されている。

記事では、2023年にガンビアからカナリア諸島へ渡ったエスリム・ジャロー氏の事例が紹介されている。彼は到着後にスペイン語を学び、現在はプログラマーとして働いている。ジャロー氏は「教皇は移民も人間であることを世界に思い出させてくれる」と語り、教皇訪問への期待を示した。

カトリック教会は前教皇フランシスコ時代から移民支援を重要課題としてきた。レオ14世もその路線を引き継ぎ、移民の人道的扱いを訴えている。カナリア諸島では2024年に約4万7千人の移民が到着し、多数の未成年者も含まれていた。特に保護施設で育った未成年者が18歳になると支援を失い、住居や就労機会がないまま社会に放り出される問題が深刻化している。

一方で、カナリア諸島の住民や自治体には負担感も広がっている。医療や福祉資源への圧力が高まり、移民問題が「島だけの問題」として扱われているとの不満もある。それでも教会関係者は、移民を支援することで地域の人口減少対策や経済活性化につながる事例もあると指摘する。

スペイン国内では、不法滞在者約50万人超に一時的な在留資格を付与する正規化政策が進められており、カトリック教会もこれを支持している。しかし、右派・極右政党はこれに強く反対し、「大量の貧困を輸入する政策だ」と批判している。そのため、移民問題をめぐって教会と保守勢力との対立も深まっている。

それでも教会は、移民受入れはキリスト教の価値観に基づくものであり、移民を単なる数字ではなく一人ひとりの人間として見るべきだと主張している。同時に、無制限な受入れを求めているわけではなく、社会秩序を維持しながら適切な受入れ制度を構築する必要性も認めている。教皇レオ14世の訪問には、移民をめぐる政治的対立を超え、人間的な視点から社会の和解を促す役割が期待されている。
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