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どうすれば外国人が定着する?──「奪い合い」の介護人材が山梨にとどまる理由とは

公開日
2025-12-05
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Yahoo ニュース
記事要約
日本の介護業界では若い日本人の就業者が少なく、すでに外国人労働者が不可欠な存在となっている。特に最近は、大都市圏への賃金差によって地方から都市部へ外国人材が流出し、「争奪戦」の様相を呈している。技能実習から特定技能に移行すると転職が可能になるため、より好条件の都市部へ移る外国人が増え、地方の介護事業者は育てた人材を失う深刻な課題に直面している。

こうした中、山梨県の山梨メディカルケア協同組合は外国人の定着に成功している。来日前から動画などで地域の生活環境を丁寧に説明し、「田舎で働きたい」志向の人を選ぶ。また、事業者側にも実習生の母国を実際に見てもらい、互いの理解を深める取り組みを行う。住宅環境の改善(広めの個室寮、Wi-Fi、電動自転車貸与など)、働きぶりに応じた役職付与、日本人と同等またはそれ以上の待遇、日本語・資格学習支援など、本人のキャリアと生活への投資も手厚い。

こうした信頼関係と処遇改善を通じ、同組合では実習から特定技能への移行後も約7割が離職せずに働き続けている。これは「2〜3割しか残らない」と言われる地方の一般的傾向を大きく上回る。また、外国人の努力が日本人職員の刺激となり、日本人の離職率も大幅に改善した。

記事は、外国人の転職自由は尊重されるべきだとしつつ、地方の介護現場が安定するには、単なる「労働力」ではなく将来ある若者として適切に待遇し、日本人と同様の丁寧な向き合い方が不可欠だとまとめている。
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