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移民計画は「常識的な措置」とタナイステ氏は言う

公開日
2025-11-25
メディア
RTE
記事要約
アイルランド政府は、就労して収入を得ている一部の国際保護申請者(難民申請者)に対し、国が提供する宿泊費の 週収入の10~40%を自己負担させる新制度 を検討している。ハリス副首相(Tánaiste)はこれを「社会的結束のための常識的で公正な措置」と述べ、収入に応じた 段階的・所得審査型(means-tested) の制度になると説明した。

政府は「アイルランドは移民の恩恵を受けているが、国際保護と経済移民は明確に区別されるべき」と強調。一方、医療など多くの分野が外国人労働者に依存していることも認めた。

提案によれば、週150ユーロの収入者は15ユーロ、340ユーロなら83ユーロ、600ユーロ以上なら238ユーロを負担する。承認されれば来年施行の可能性がある。司法省の試算では、約7,600人が対象になり得るが、EU移民・亡命パクト発効後は難民申請者が減少する見込み。

同時に、政府は 家族再統合の制限強化 と 市民権取得要件の居住期間を3年から5年へ延長 する案も閣議に提出する予定。マーティン首相は「人道的姿勢は維持しつつ必要な引き締めだ」と述べた。

一方、アイルランド難民協議会は「市民権取得と家族再統合という統合の柱を損なう」と強く反発。労働党のナッシュ議員は、司法大臣オキャラハンが「英国の失敗例をまねた移民抑制のパフォーマンス(virtue signalling)をしている」と批判し、政府はむしろ移民の社会貢献を積極的に示すべきだと主張した。
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アイルランド