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(The i Paper)英国の移民政策をめぐる偽善を露呈させた、礼儀正しくも上流階級的な反乱

公開日
2026-09-15
メディア
The i Paper
記事要約
英国オックスフォードシャー州の人口約400人の村ピディントンで、近隣の国防省施設に最大1,256人の男性難民申請者を収容する政府計画への反発から、「英国からの離脱」を問う住民投票が計画されている。法的拘束力はない象徴的な投票だが、Reform UKや保守党議員も住民を訪問するなど、全国的な政治問題へ発展しつつある。

記事が注目するのは、同地域が従来比較的リベラルな政治傾向を示してきた点である。2024年には自由民主党のカルム・ミラー議員を選出し、同氏も以前、オックスフォードシャーを迫害から逃れる人々の「sanctuary(避難場所)」にする方針を支持していた。しかし今回、住民から強い反対が起き、ミラー氏自身も政府の収容計画に反対している。同様に、イースト・サセックス州クロウボローでも、500人の移民収容に対して、難民受け入れに比較的積極的な緑の党の地方議員が反対している。

政府は難民申請者をホテルに収容する政策を縮小し、旧軍施設など全国の施設へ分散させようとしている。しかし筆者は、問題はホテル利用そのものではなく、多数の難民申請者を特定の地域に集中させることへの住民の負担感や、安全、文化的摩擦、公共サービスへの影響にあると論じる。抽象的には難民受け入れを支持していても、実際に自分の地域で大規模な受け入れが行われると態度が変化する場合があるという。

記事は、ピディントンの問題が英国社会における移民・難民をめぐる議論の変化を象徴していると主張する。かつて政治的に語りにくかった移民への懸念が、現在では医療サービス、犯罪、文化的緊張などと結び付けて幅広い政治勢力から語られるようになったという。

一方、世論は単純に反難民へ傾いているわけではない。2026年7月のIpsos調査では、英国人の73%が他国への避難を求める権利を支持する一方、60%が「難民の多くは実際には経済移民」と考え、46%が難民申請者に国境を完全に閉ざすことを支持している。記事はピディントンの住民投票を、難民保護という理念と、地域社会が実際に受け入れを担う際の負担や不安との隔たりを示す事例として捉えている。
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