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(The Guardian)スイスが人口制限を拒否したことから何を学ぶべきか

公開日
2026-06-18
メディア
The Guardian
記事要約
スイスでは、極右政党である Marcel Dettling らが支持した「人口を2050年まで1000万人以下に抑える」国民投票が実施されたが、55対45で否決された。提案が成立していれば、スイスは世界で初めて人口上限を法的に定める国となるはずだった。スイスでは人口が1990年の670万人から現在約900万人へ増加し、住民の4分の1以上が外国生まれであることから、移民問題は長年政治的争点となっている。

提案を主導した右派は「持続可能性イニシアチブ」と称し、住宅不足や交通混雑、インフラ負担などを移民増加と結び付けて訴えた。しかし反対派は、人口上限は恣意的であり、家族呼び寄せや難民受け入れの制限、さらには欧州の自由移動制度からの離脱につながりかねないと主張した。

興味深いのは、移民が多い都市部ほど反対票が多く、移民が少ない地方ほど賛成票が多かった点である。これは、実際の社会的負担よりも、外国人に対するイメージや不安感が投票行動に影響している可能性を示している。

また、スイスは世界有数の高所得国で失業率も低く、生活満足度も高い。それにもかかわらず反移民感情が存在することから、経済的成功だけでは移民問題への不安は解消されないことが示された。一方でスイスの左派は、移民を問題視するのではなく、住宅不足などの課題に対して住宅供給拡大や公共投資といった具体的な政策で対応しようとしている。

今回の結果について専門家は、「スイス国民はナショナリズムや排外主義への傾斜を拒否した」と評価する一方、45%が人口上限案を支持した事実は、移民問題が今後もスイス政治の重要な争点であり続けることを示していると分析している。
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