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ドイツはどうやって人を国外追放するのか?

公開日
2026-02-28
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daily sun
記事要約
ドイツには米国のICE(移民税関執行局)のような専門機関はないが、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のバイエルン支部は、州警察内に「亡命・追跡・強制送還グループ(AFA)」を新設することを提案している。ただし、その実効性には疑問もある。

ドイツ政府は過去10年間、滞在見込みの低い外国人の送還を容易にするため、法改正を重ねてきた。2025年1~11月の強制送還は21,311件で前年同期比16%増となり、2023年から2024年にも22%増加している。さらに2025年には約3万人が出国命令通知を受けて自主的に出国した。

原則として在留資格のない外国人や不認定となった難民申請者は出国義務を負う。ただし、身元確認が困難な場合や人道・医療上の理由、就労している場合などは「容認滞在(Duldung)」が認められることがあり、約18万人がこの地位にある。

送還の決定は地方の移民当局が行い、実際の執行は連邦警察が担当する。チャーター機による集団送還も行われ、費用は高額で、外交交渉や書類確認など手続きも複雑で時間がかかる。場合によっては早朝に自宅で拘束されることもあり、精神的負担が大きいとの指摘もある。

政府は拘束要件の拡大や医療例外の縮小、逃亡の恐れがある場合の予防拘禁、危険とみなされた難民申請者の長期拘束など、送還を加速させる法改正を行ってきた。しかし研究者は、これらの措置が必ずしも効率化につながっているわけではなく、むしろ社会的排除や不安定な状況を拡大させていると指摘している。
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