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ドイツ国内:10年後、移民の波が痕跡を残した

公開日
2025-08-30
メディア
The Local Germany
記事要約
2015年にメルケル元首相が難民受け入れに際し発した「私たちはやり遂げられる(Wir schaffen das)」という言葉は、その後のドイツ社会と政治に大きな影響を与えた。この発言から10年が経ち、当時ドイツが歴史的な規模で難民を受け入れたことは、メルケル自身が振り返って「正しい決断だった」と語る一方で、政治的には極右政党AfDの台頭を招くなど、大きな波紋を呼んだ。

特に懸念されるのは、メルケルの後継としてCDU(キリスト教民主同盟)が右傾化を進めている点である。現在の首相メルツ率いるCDUは、国境管理の強化や難民の送還、移民支援策の見直しなど、「移民制限」を明確に打ち出しており、かつての「受け入れ」の姿勢とは大きく異なっている。しかも、その主張の中には事実と異なる内容も含まれており、たとえば「難民の半数以下しか働いていない」との発言も、実際には2015年に到着した就労年齢の難民の64%がすでに働いているというデータが示すように、根拠に乏しい。

それにもかかわらず、難民や移民が病院や飲食業などさまざまな分野でドイツ社会に貢献している事実は、政治の場ではあまり語られない。文化的にも、トルコ系音楽やシリアのパン屋など、多様性はドイツの日常に深く根付いている。それでもなお、CDUはメルケル流の寛容な保守主義から距離を置き、AfDに近い主張を展開して支持を狙っている。

この記事は、そうした政治の変質に対して疑問を投げかけ、移民や難民の貢献をもっと正当に評価すべきだと訴えている。ドイツは本当に「移民を排除する国」になるのか、それともメルケルが示した道を再評価するのかが、今まさに問われている。
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