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イタリアの厳しい移民法案は人命を危険にさらす

公開日
2026-02-13
メディア
Human Rights Watch
記事要約
イタリアのメローニ首相率いる政府は、地中海から移民や難民を乗せた船の入国を阻止するため、領海への進入を禁止できる新たな法案を提出した。法案は2月11日に閣議決定され、「公共の秩序や国家安全への重大な脅威」がある場合、船の入域を30日間禁止でき、最長6か月まで延長可能とする内容である。理由には、テロの危険、移民の急増、世界的な健康危機、大規模国際イベントなどが含まれる。

この措置により、船を拿捕して乗船者全員を、保護の必要性や健康状態の個別審査なしに第三国へ送還することが可能になる見込み。また、EU議会も最近、加盟国が難民申請者を「安全な第三国」に送還できるよう規則を改正している。

さらに法案は、海上で救助活動を行うNGOへの規制を強化し、違反した場合は最大5万ユーロの罰金や船舶の没収を科すとしている。政府はすでに救助団体への罰金や船舶拘束などで、地中海での救助活動を制限している。

また、6月施行予定のEU移民・難民協定に基づき、「安全な出身国」からの申請者などを迅速に送還するための国境での迅速手続きの導入も盛り込まれている。メローニ首相は早期成立を求めているが、批判側は人道支援を損なう条項の見直しと、国際人権・難民法に沿った運用を求めている。
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イタリア