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「共感はいつから例外になったのか?」:スペインの不法移民50万人を「正規化」するサンチェス氏の計画の背景

公開日
2026-02-04
メディア
The Guardian
記事要約
欧州では近年、極右政党の台頭を背景に、中道の政治家までが従来は考えられなかったほど強硬な移民発言をするようになっている。極右勢力が移民問題を主要な争点として勢力を伸ばす中、主流政党は有権者に厳格姿勢を示すため、同様の言葉遣いを採用する傾向が強まっている。

こうした流れの中で、スペインのサンチェス首相は逆に、約50万人の不法滞在者や難民申請者を合法化する方針を打ち出した。対象者には1年間の滞在許可を与える計画で、保守派や極右からは「移民を呼び込み公共サービスを圧迫する」と批判が出ている。

サンチェス首相は、移民は人道的観点だけでなく、低出生率のスペインで経済成長や福祉制度維持のために不可欠だと主張。移民は一人当たりGDPの25%、社会保障収入の10%を支え、公共支出は1%に過ぎないとデータを示している。

今回の決定は、国内政治で苦境にある首相が左派支持層の結束を図る狙いもあるとみられるが、同時に欧州で右傾化が進む中、独自路線を打ち出す象徴的な政策ともなっている。移民当事者からは「希望」や「権利」をもたらすものとして歓迎の声が上がっている。
タグ
スペイン