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[社説]在留手数料の引き上げは根拠を明確に

公開日
2026-05-08
メディア
日本経済新聞
記事要約
政府は、外国人の在留資格更新や変更にかかる手数料を大幅に引き上げる出入国管理法改正案を国会で審議している。更新手数料の上限は現在の1万円から10万円、永住許可は1万円から30万円へ引き上げられ、年間延べ約230万人に影響すると見込まれている。政府は、実際には在留期間3カ月以下で約1万円、5年で約7万円程度を想定しているが、現行の6000円と比べ大きな負担増となる。

上限額は1981年以来据え置かれており、物価上昇を踏まえた改定自体には一定の合理性があるとされる。一方で、金額設定の根拠や使途が不透明である点が問題視されている。出入国在留管理庁は、デジタル化や日本語教育プログラムの財源に充てると説明しているが、具体的な費用内訳を示していないため、一般財源化され外国人政策と関係の薄い施策に使われるのではないかとの懸念が出ている。

また、難民申請者など経済的に困窮する外国人への減免措置についても、対象範囲が明確でないことから、不安の声が上がっている。手数料負担によって在留資格更新が困難となり、迫害の危険がある母国への帰国を余儀なくされる可能性も指摘されている。

さらに政府は、外国人政策全体の厳格化を進めており、「経営・管理」の資本金要件引き上げや、「技術・人文知識・国際業務」「企業内転勤」の審査強化などを実施している。その結果、一部在留資格では申請件数が大幅に減少した。

記事は、日本社会に外国人増加への不安があることを認めつつも、人手不足が深刻化する日本経済にとって外国人材は不可欠であり、多様性がイノベーションを生む側面もあると指摘する。そのため、厳格化によって「外国人に冷たい国」という印象が広がり、日本離れを招かないよう、政府には副作用にも配慮した丁寧な説明と慎重な議論が求められるとしている。
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