世界の移民・難民
関連ニュース

移民はトランプ大統領の移民取り締まりを歓迎している

公開日
2025-06-13
メディア
Newsweek
記事要約
2024年の選挙に向けて、新たなデータは、移民有権者の間でドナルド・トランプ大統領の強硬な移民政策への支持が急増していることを示しています。これは過去の選挙からの大きな変化です。トランプ政権は史上最大規模の大量強制送還を約束し、多くのICE(移民・関税取締局)による摘発を実施してきましたが、一部は合法的な書類を持つ人も対象になっています。

2020年には移民有権者は移民政策で民主党を32ポイント支持していましたが、2024年には共和党を8ポイント上回る支持に変わり、40ポイントもの大幅なシフトが見られます。トランプの移民票は2016年の36%から2024年には47%に増加しています。また、不法移民に対する好意的な評価も2020年の+23ポイントから-6ポイントに減少し、移民自身の間でも不法移民への支持が減っています。

専門家によれば、この支持変化は、現行の移民政策に不満を感じる「ルールを守った」移民たちが、不法に入国した人々に対して反発を強めていることが背景にあります。また、2021年から2025年にかけて過去最多の移民がアメリカに来ており、その半数以上が不法入国者です。これにより、移民労働者の賃金低下や公共サービスの逼迫など経済的な圧力が高まり、移民コミュニティ内でも強硬な移民管理を求める声が強まっています。

一方で、移民やラテン系コミュニティは多様であり、出身国や地域、経済状況によって意見は大きく異なります。経済状況が悪化すると移民も含め多くの人が移民制限を求める傾向があります。

トランプは不法移民が経済的に黒人やヒスパニックの雇用を奪っていると主張し、バイデン政権の「開かれた国境政策」が公共サービスの負担を増やしたと非難しています。こうしたメッセージは、経済的不安を抱える移民有権者の支持を得る要因となっています。

しかし、この問題は依然として国民の間で意見が分かれており、トランプの強硬な移民政策や国防軍の派遣については賛否両論が根強いです。今後も移民有権者の支持動向は変動する可能性がありますが、移民管理の厳格化を掲げる政党が長期的に支持を集める可能性があると分析されています。6月14日にはトランプ政権の移民政策に反対する全米規模の抗議活動も予定されています。
タグ
米国

「米国」を含むニュース記事一覧

公開日
記事のタイトル
タグ