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社説:外国人政策 共生の具体策をもっと語れ

公開日
2026-02-03
メディア
京都新聞
記事要約
日本で暮らす外国人の増加が、参院選に続き衆院選の主要な争点となっている。人口減少が進む中、外国人はすでに日本社会を支える不可欠な存在であり、在留外国人は約400万人と人口の約3%を占め、地域によってはこの10年で2~3倍に増加している。こうした現実を踏まえ、共生社会をどう築くかについて冷静な議論が求められている。

各党の立場は大きく分かれる。自民党は国籍取得の審査厳格化や外国人の不動産取得規制など管理強化を主張し、高市首相も入国管理や税・保険料納付の厳格化を訴える。維新、国民民主、参政党も管理強化路線で、受け入れ人数の制限に前向きな党もある。一方、中道改革連合は多文化共生と人権保障を掲げ、共産党も排外主義への反対を強調している。

近年、犯罪増加や不動産高騰、賃金低迷を外国人と結びつける主張が目立つが、多くはデータの裏付けに乏しく、事実誤認も多いと公的機関は指摘する。政府は衆院解散日に外国人政策の総合対応策を発表し、永住許可要件の厳格化や社会保険料未納対策、土地取得ルール見直しなど「秩序」を重視した内容を打ち出した。

また、外国人労働者の受け入れ上限として、新設される「育成就労」と既存の「特定技能」を合わせ、2年間で最大123万人とする方針を閣議決定した。少子化が想定以上に進む中、将来的に外国人比率が1割に達する時期が早まる可能性もあり、社会保障や教育環境の整備は急務である。

人材獲得競争が韓国や台湾などと激化し、円安で日本の魅力が低下する中、排外主義の拡大は外国人に敬遠される要因にもなりかねない。政府は日本語や社会制度を学ぶプログラム創設も掲げたが、「安心・安全」を前面に出す姿勢は誤解を招く恐れもある。各党には、管理強化だけでなく、社会への包摂や差別防止の方策についても正面から語る姿勢が求められている。
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2024-02-20
入管政策,特定技能,技能実習,育成就労