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移民計画は学生ビザを大幅に削減し、経済的な新規参入者を優先する

公開日
2025-11-04
メディア
CityNews
記事要約
カナダ政府は2026年から2028年にかけて、移民政策の重点を経済移民に置きつつ、留学生や一時就労者といった短期滞在者の受け入れを大幅に減らす方針を示している。留学生ビザは2026年に約30万件から15万5千件へと半減し、その水準を2027年と2028年も維持する予定である。この結果、これまで留学生の高い学費に依存してきた大学などでは収入減による財政難がさらに深刻になる可能性がある。

一時就労者の受け入れ数も削減され、2026年は23万人を上限とし、2025年と比べ大幅な減少が見込まれている。政府は一時的な移民が人口に占める割合を2027年末までに5%未満に抑えることを目標としている。一方で、永住者の受け入れは年間およそ38万人の水準で維持され、特に経済移民の比重は高まる。さらに、既に就労している人のうち約3万3千人を永住権へと移行させる仕組みも導入される。

家族呼び寄せや難民・人道的理由による受け入れは削減される一方、大学や研究機関を対象に、科学・工学・人文科学・医療などの分野で国際的な研究者を誘致するための資金が投じられる。また、迫害などの理由で帰国が困難な保護対象者の一部に対し、今後2年間に限り永住権を認める特別措置も検討されている。
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カナダ