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デジタルノマドは次どこへ? 制度設計と未来の暮らし方へのヒント

公開日
2025-08-02
メディア
Forbes
記事要約
この記事では、バンスコ・ノマド・フェス(BNF)を通じて浮かび上がったデジタルノマドの最新動向や未来展望について考察している。デジタルノマドという概念は1997年に登場し、テクノロジーの進化やパンデミックの影響を受けて大きく広がった。近年では、各国政府が経済活性化策として導入している「デジタルノマド・ビザ」によって、より多くの人々に知られるようになったが、制度設計が必ずしもノマドの実態やニーズに即していないという課題もある。

日本も2024年にノマド向けのビザを導入したが、適用対象や条件が限られており、制度の実用性には疑問が残る。デジタルノマドの研究者であるカイス・コスケラは、ノマドとワーケーショナー、移民との違いを明確にしつつ、より現実的で柔軟な制度として、既存の観光ビザを拡張してリモートワークを許可するような仕組みを提案している。また、長期滞在に伴う税制の整備も一案である。

地方創生との連動も重要な視点となっており、スペインの非営利団体「ルーラル」では、田舎でのコリビング滞在プログラムを通じて、ノマドと地域住民との持続的な関係構築を進めている。ブルガリアではBNFの創設者ツァイトラーが進める山奥の旧ホテルを改装したコリビング・セムコヴォのように、デジタルノマドのコミュニティづくりと居住拠点開発が活発化している。

デジタルノマドは都市均質化の中で、自然や文化とのつながりを求めており、そのライフスタイルは今後、より多様で分散化されたものになると見込まれる。さらにAIの進化により、ノマド起業家が一人で大きな成果を上げる「ウルトラプレナー」の登場も予測されている。移動と自由、そしてコミュニティを求めて生きる彼らの存在は、社会の枠組みそのものを変革する可能性を秘めている。
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2024-09-16
デジタルノマド,特定活動