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働く環境・待遇、施設によって受け入れ意識に差…外国人1割時代 介護の現場で<中>

公開日
2025-06-14
メディア
読売新聞
記事要約
インドネシア人のチカさん(仮名・23歳)は、日本のアニメに親しみ、特定技能(介護)の在留資格で来日。現在は大阪府の病院で働いており、ヘジャブの着用や宗教的配慮を受けながら評価されている。一方で、以前勤務した京都の介護施設では、劣悪な寮環境や説明不足、言葉の壁、宗教上の制限に苦しみ、1年で退職した。共にいたインドネシア人10人全員も転職したという。

政府は外国人介護人材を重要視し、特定技能の導入により受け入れ拡大を進めるが、目標数に届いていない。2024年末時点で約4.4万人にとどまり、2028年度末までに最大13.5万人を見込むも、実現は不透明である。

また、外国人介護職の中には、労働環境への不満や、異なる職場・業種への希望を抱く者も少なくない。ベトナム人のレ・ゴック・マイさん(仮名)はけがと不正疑惑で解雇・除籍され、来日時に抱いていた家族支援の夢を断たれた。

こうした理想と現実のギャップを埋めるため、大阪市のNPO法人は介護施設に対し、外国人労働者の支援状況を調査。多くの施設が教育や相談対応に取り組んでいるが、日常的な対話や心理的支援には課題が残る。

NPOの堀川事務局長は「外国人は単なる労働力ではなく、安心して働ける環境整備が必要」と訴えている。
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特定技能,介護

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