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トランプ大統領の移民取り締まりのせいでペットが捨てられたり、引き渡されたりしている

公開日
2025-08-01
メディア
The Washington Post
記事要約
トランプ政権による移民取り締まりの強化が、米国各地の動物保護施設に深刻な影響を与えている。南フロリダの「Adopt and Save a Life Rescue Mission」をはじめとする複数の保護団体には、飼い主が拘束・強制送還されたことで取り残されたペットに関する通報や引き取り依頼が急増している。電話は昼夜問わず鳴り続け、猫や犬、さらにはウサギやニワトリなど、さまざまな動物が保護されている。

施設ではすでにキャパシティを超えており、人員不足や飼育費の高騰、コロナ禍後の引き取り手不足も重なり、動物の収容期間は長期化。最悪の場合、安楽死の可能性も懸念されている。移民家族が突然姿を消し、犬や猫が路上に放置されたり、空き家で飢えた状態で見つかる事例もある。

移民関連のケースで保護された動物には、飼い主が拘束された直後にガソリンスタンド近くで捨てられた「ルセロ」、24年間米国で暮らした後に強制送還されることになった飼い主により保護された「ロリータ」とその子犬たちなどが含まれる。

政府機関はペットの扱いについて記録しておらず、実態は不透明。保護施設では、政府からの支援もないまま、自主的に対応を進めている。施設の多くは本来の活動方針を変更し、移民家族のペットを優先的に受け入れるようになった。

あるケースでは、カメルーン出身の飼い主が一時保護資格を失い、泣く泣く愛犬「ローラ」を手放した。その後、化学教授の男性が彼女を引き取り、「今も元の飼い主は彼女のことを思っているに違いない。彼女は今、安全で愛されていると伝えたい」と語った。

このように、移民政策の影響が動物たちにも波及し、保護施設が限界に達する中、個人や団体が懸命に対応している現状が浮き彫りとなっている。
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