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トランプ大統領の移民政策支持率が過去最低に、世論調査で判明

公開日
2025-06-26
メディア
Newsweek
記事要約
2025年6月に発表されたクイニピアック大学の最新世論調査によると、トランプ大統領の移民政策に対する支持率が、就任以来最低の41%に下落し、不支持率は57%に達しました。これは、再選後も移民問題を主要な政策課題として掲げ、強硬な措置を推進してきたトランプ政権に対する国民の反応が反映された結果です。

トランプ大統領は2024年の選挙で「大量強制送還」を公約に掲げ、元ICE長官のトム・ホーマン氏を「国境対策責任者」に任命しました。これにより、軍の動員や強制捜査の拡大、法的手段の活用が進みましたが、これが特にロサンゼルスなど都市部での抗議運動を招き、地域の緊張を高めています。ロサンゼルスでは最近の連邦捜査に対し大規模なデモが発生し、市長のカレン・バス氏(民主党)は一部地域に夜間外出禁止令を発令しました。

世論調査では、ICE(移民税関執行局)の捜査手法についても56%が不支持と回答し、支持は39%にとどまりました。トランプ大統領の移民に関する支持率は、今年1月の47%から着実に低下しており、直近の4月調査では45%、3月・2月には46%でした。

政治アナリストのクレイグ・アグラノフ氏は、「大統領の強硬な移民政策と発言が、世論の分断を深めており、最近の急進的な措置が支持率低下の要因となっている可能性が高い」と分析しています。ただし、トランプ氏は一般的な世論よりも自身の支持基盤を重視しており、移民問題を結束の象徴として用いる姿勢を崩していません。

トランプ大統領はTruth Socialで「バイデン政権とニューサム知事が2100万人の不法移民を流入させ、アメリカを破壊している」と非難し、「全員を帰国させる“再移民(Remigration)”政策を実行中だ」と主張しました。また、ICE職員を「英雄」と称え、引き続き支持を表明しています。

今後、世論の動向や法的判断が、移民政策の方向性にさらに影響を与える可能性があり、国民的議論が一層活発になると見られます。
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