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「徐行」「緊急」の標識が読めない? 安易な《外国人トラックドライバー》の導入は“あまりに危険”であることを裏付ける「2つのリスク」

公開日
2025-05-05
メディア
東洋経済オンライン
記事要約
2025年3月、食品物流大手「アサヒロジスティクス」が、中国籍の男性を「特定技能1号(自動車運送業)」で日本初の外国人トラックドライバーとして採用した。日本語力が高く、日本文化に馴染んでいる人材を、教育体制が整った企業が雇用した理想的なケースである。

しかし今後、同様に整備された環境での受け入れが続くとは限らず、教育や管理が不十分なまま外国人を雇う企業の出現が懸念されている。トラックドライバー職は「単独業務で管理が難しい」「ミスが他人の命に関わる」という重大なリスクを伴い、他業種よりも慎重な対応が必要である。

さらに、母国と交通文化が違う外国人は、日本の運転に慣れるまで時間がかかり、事故のリスクが高まる。免許取得後も、日本語力(特に漢字の理解)やコミュニケーション能力が不十分なままでは、安全な業務遂行は困難。N4レベルでは不十分であり、実務に即した日本語教育が必須である。

多くの中小企業では教育やサポートの余裕がなく、「見切り発車」のリスクがあるため、教育制度の厳格化が求められる。また、N3以上の日本語力を持つ留学生を優先的に採用することで、教育負担を軽減できるが、そのためには30万円以上の初任給など、給与面での魅力も必要となる。

トラックドライバーは将来的に21万人不足すると言われているが、安易に外国人で補おうとせず、安全を最優先に、慎重に制度を運用すべきである。
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